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子どもへの虐待について

Children

子どもへの
虐待について

厚生労働省の統計によれば、令和元年度中に、児童虐待相談として対応した件数は193,780件で、過去最多を占めました。児童虐待については平成25年度を境に、「心理的虐待」が「身体的虐待」の件数を上回っています。なお、子供の前で夫婦が喧嘩をし、DVを振るうことは、直接的ではないにしろ子供に対する虐待とされます。

犯罪に該当する可能性のある行為です

子供に対する虐待は刑法の暴行や傷害に問われる可能性があります。さらに、性的虐待に関しては児童福祉法のほか刑法の監護者性交等罪にも問われ得ます。

児童虐待とは次の4種類に分類されます

身体的虐待

殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する などを指します。詳しくは「身体的虐待」のページをご覧ください。

性的虐待

子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする などをいいます。「性的虐待」のページをご覧ください。

ネグレクト

家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない などが含まれます。また、夫が子供に虐待をしているなどの時に「見て見ぬふり」をすることもネグレクトです。

心理的虐待

言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV)、きょうだいに虐待行為を行う などを指します。これらに対する対応などについては「心理的虐待」のページをご覧ください。

夫の虐待を放置した場合も犯罪になることがあります

虐待を知っていながら放置することは、保護者が子どもの監護を著しく怠ったものとして、ネグレクトに該当することになります。例えば、母親が性的虐待の事実を知っていながら何もしなかったという場合、虐待行為を母親も行っているものと考えられます。

離婚の前にすべきこと

身の安全を確保する

何よりも大事なのはご自身・お子さんの命です。生命、身体に危険が及んでいる時には、とにかく逃げましょう。よく「逃げられない」という声も聞かれるのですが、生命より大事なものはありません。現在、シェルターや女性専用シェアハウスなど比較的容易に入れるところもあります。

行政機関・児童相談所に相談する

各自治体の行政機関、警察、児童相談所に相談しましょう。近年は各自治体が自主的にDVセンターのような相談機関を設けていますので利用してください。

証拠を集める

裁判などになった場合、重要なのはやはり証拠です。虐待がわかる証拠(写真や診断書、罵詈雑言の文言が記されたメール・LINEなど)を集めておきましょう。

子どもを虐待する夫との離婚について

子供への虐待が理由での離婚

お子さんへの虐待があった場合の離婚ですが、その虐待の状況による、というのが正直なところです。1回暴力を振るわれたといって必ず離婚できるという訳ではありません。児童虐待防止の観点から、それらに当てはまるかどうかなど、専門家にご相談下さい。

虐待を受けた場合の慰謝料

慰謝料の額についても、程度と状況によります。虐待を受けたことが原因でPTSDになった、精神的に損害を被ったということが認められれば慰謝料を受け取れます。

 

子どもを虐待する夫と離婚するためのポイント

証拠を集める

夫が離婚した後に、親権を求めてくる場合があります。その場合に自分が親権を獲得するためにも虐待の証拠が必要となります。暴力の痕があればその写真、暴言などの録音などを証拠として集めておきましょう。

別居する

お子さんが虐待を受けている場合、何よりも優先するのは身の安全でしょう。安全なところへの避難を考え、別居をしてから離婚に向けて動く例も多いです。

 

よくあるご質問

直接子供に手は出さないのですが、子供の前で私に対して暴言をはきます。
面前DVという明らかなDVです。
直接暴力を振るわなくても、お子さんの見ている前で夫婦が喧嘩をしたり、暴力をふるったりすれば、程度にもよりますが、お子さんに与える影響があるとして、面前DVにあたります。
子供への暴力で、シェルターに避難している時期がありました。これは離婚の原因になりますか。
シェルター避難は証拠の1つです。それだけでは離婚するのは難しいでしょう。
DVを受けていたことで、シェルターに母子で避難しているケースも最近ではよく聞きます。必要な最低条件としてシェルターにいたという実績になりますが、証拠として大きいのはやはり前述の写真や録音、診断書などになります。

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