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離婚を考える50代女性のための別居後・離婚後の生活設計

離婚を考える50代女性のための別居後・離婚後の生活設計

離婚までの流れ

離婚をしたいと思ってから実際に離婚するまでには考えなくてはいけないことや行動していかないことがいろいろあります。また、離婚の方法も、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚があり、それぞれによって行うことも変わってきます。

離婚をする前にはほとんどの方が別居をし、そのうえで離婚に向けたアクションをとっていくことになります。

そこで、本記事では、離婚までの別居中の生活そして、離婚後の生活設計として考えておくべきことについて説明します。

別居後の生活設計

収入について

自身の収入

別居をする方が仕事をしている場合には、その収入は生活費として使うことになります。

次に説明する婚姻費用は、夫婦双方の収入によって決まります。そのため、中には、自分が仕事をすることで夫の払う婚姻費用が低くなることは納得いかないので、仕事をしないという方もいますが、実際に得られる金額や離婚後の生活を考えると妻が仕事をしているメリットの方が大きいです。

また、別居に際して、賃貸物件に引っ越しをする場合には、仕事をしていないと契約ができない場合もあります。

そのため、別居前から仕事をし、生活を安定させる準備を進めていくことが望ましいです。

夫からの婚姻費用

別居後には、夫から「婚姻費用」を受け取ることができます。婚姻費用というのは、いわゆる生活費です。

婚姻費用は、法律上認められるものですので、夫が、「勝手に出て行ったので支払わない」と言っても、支払わないということは認められません。また、金額について、夫婦間で決められない場合には、裁判所で決めてもらうこともできます。

婚姻費用は、生活に直結するものですので、話し合いに時間がかかるような場合には早い段階で裁判所に調停の申し立てをした方がいい場合もあります。

婚姻費用は、お互いの収入によって、裁判所が採用している算定表という表を用いて決められることがほとんどです。

この表は、夫婦の収入によって決めるもので、実際の支出は影響をしないとされています。

つまり、家賃が高い場所に住んでいたとしても、婚姻費用の額は高くなりませんのでその点は注意が必要です。

そのため、別居後の生活については、同居中の生活レベルが維持できないということもあります。そのような場合には、居住費を抑えるために実家を別居先にすることもあります。

支出

住居

別居の際に、どこに住むかは大きなポイントになります。

実家や親族所有の物件に住むことができる場合には、固定がかからない場合や少ない金額で済む場合が多いため、別居のハードルが下がります。

他方で、賃貸物件を別居先とする場合には、①賃貸借契約をすることができるか、②初期費用の負担、③毎月の家賃の負担という点が発生します。

特に別居を開始する時点では賃貸契約ができるかどうかが大きな問題となりますが、別居後も継続的に発生する家賃負担は見過ごすことができませんので、別居をする際には、想定される婚姻費用と自身の収入から支払うことができる範囲内での物件を借りるようにしましょう。なお、家賃は収入の3分の1以内に納めることが望ましいとされています。

住む場所について制限はありませんが、別居後にトラブルが生じることを避けるために、同居中の自宅からある程度距離をとる方がよいでしょう。

同様の理由で夫の通勤経路や職場からも距離をとるケースも多いです。

健康保険料

自身に収入があり社会保険に加入している場合は問題ありませんが、夫の扶養に入っている場合にはそのまま保険証を継続する場合もありますし、別居後には住所を知られたくないなどの理由で、単独で国民健康保険に加入する場合もあります。

その場合には、健康保険料の負担が発生することになります。

携帯電話代・保険料等

同居中は、携帯電話については、夫の口座からの引き落としという場合も多いと思いますが、別居後は、自分の費用は自分で支払わないといけません。そのため、携帯電話代や生命保険料・医療保険料などは妻の負担となります。

離婚後の生活設計

収入

離婚をすると婚姻費用を夫から受け取ることはできなくなりますので、自身の収入で生活をすることになります。

ただし、離婚をするときに夫から財産分与を受け取ることになりますので、それを運用したり、そこから生活費に充てていくことが可能になります。

そのため、離婚の条件を定めるときには、自分の離婚後の生活にどの程度のお金が必要かを考えて金額を定めるようにようしましょう。

支出

離婚後は、自分にかかる費用が全て自分で支払わないといけません。

そのため、離婚の条件として、自宅を取得することで、離婚後の居住費がかからないようにするケースもあります。

ただし、自宅を取得する場合には、金銭で取得する額が減ることになりますので、塩梅を含め、財産分与をどうするのかを具体的に考える必要があります。

この部分は弁護士とよく相談して決めていくとよいでしょう。

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