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人生もう一度離婚
子育てもひと段落がつき、人生も折り返し地点を過ぎた40代、50代。
そんな時期に離婚をする、いわゆる「熟年離婚」も最近では珍しくなく、当事務所にも非常に多くの相談者の方がお見えになります。相談にいらっしゃるお客様たちに多く共通する点。それは、改めて人生を見直してリセットしたい、「“人生もう一度”」という思いです。
男性にとって”離婚適齢期”は45~52歳
男性も40代を過ぎると、ある程度自分の将来像が明確に見えてきます。あと何年で、どのような地位になり、退職金はどのくらいで、定年を迎えた後はどのように日々を過ごすか・・・。そんな時に、過去を振り返り、一緒に暮らしている妻を見て、「こんなはずじゃなかった」「もう一度、新しいパートナーと人生をやり直したい」と考えてしまうケースは非常に多いもの。
さらに、そのターニングポイントとなる年齢、つまり男性にとっての“離婚適齢期”は「45歳から52歳」です。なぜ52歳までなのかというと、50代も半ばを過ぎると、男性のやり直したい願望はあきらめへと変化し、離婚に対する切実な思いも少し薄まってくるからです。つまり、「やり直せる」(または「やり直せると信じている」)のは52歳位まで・・・というのが、これまで当事務所で培った経験と分析から見えてきたラインです。
「同窓会」というトリガーが、「やり直したい」思いを強くする
それまで漠然と抱いていた自分の結婚生活や家庭に対する不満、将来に対する不安を実際の「離婚」という形で考えるようになるきっかけのひとつは、「同窓会」だといわれています。近年、SNSの登場で人々が簡単につながれるようになりましたが(もはや、切れることなく続いている人々も多い時代かもしれません)これまでは子育てをある程度終えた人々が久しぶりに再会する場、それが同窓会でした。
40代になり、これまでの生き方を振り返り、「人生をやり直すならまだ間に合う」というギリギリのタイミングに、昔の気心の知れた男女が再会することから生じる危険性は、容易に想像がつきます。実際に、当事務所に持ち込まれる相談の中にも、同窓会をきっかけとした不倫問題や離婚問題はいくつもあるのです。
人生のリセットという意味で、男女ともに、「やり直すなら今しかない」と思うのがこの年代といえるでしょう。
「もうやってられない」「もう十分でしょう」・・・
女性からの離婚は、ただひたすら”別れたい”という意志
40代後半から50代前半という“離婚適齢期”が存在する男性に対して、女性は何歳になっても離婚したいものです。
子供が自立した40代、50代になると、一人の時間が増えて、自分の将来について考えることも増えてきます。そんなときに更年期を迎え、さまざまな思いが頭を駆け巡り、「このまま、この夫と死ぬまで一緒に暮らすことで自分は幸せなのか」と疑問を感じるようになるのです。
このため、女性からの離婚相談は、前述の男性の離婚適齢期よりも幅広い年齢層になり、50代後半や60代を過ぎても離婚相談にいらっしゃる方は後を絶ちません。なぜなら女性が離婚したいと考える大きな理由は「人生をやり直したい」という再出発の憧れや具体的な不満・トラブルというより、「もういいでしょう。解放してください」という自立に対する意思が大きいからです。
子供のことを考え、世間体を考えて家族一緒・夫婦円満に暮らしていた時代とは違います。話も合わない、いざという時に味方になってくれない夫と一緒に暮らすよりは、「一人で気の合う仲間の近くで暮らした方が楽だ」と考える女性も実際に多くなっています。
「離婚後」の人生設計のためにも弁護士に相談を
もちろん、40代、50代の専業主婦が離婚すると、経済的な問題は付きまといます。「離婚して幸せな人生」があるのは、若い人々であり、熟年層になれば、財産や年金の多くの部分を半分にしていかなくてはいけません。離婚後の生活費について、どちらも個別に生計を立てていくには難しく、待ち望んだ開放感の先にあるものは、これまで当たり前だと思っていた生活レベルからはかけ離れた貧困や困窮した生活かもしれません。
そうしたことを冷静に分析し、覚悟した上で、もしくは、「自分ひとりが生きていく分には十分」という経済的後ろ盾に心当たりがあれば、弁護士に相談して、少しでも有利な条件で離婚できるように、物事を進めていくことが重要となります。
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